みなさん、こんにちは♪
COCOHEプロデューサーの内田です。
それほど多くはないのですが「子供にはちょっと難しかった」というご意見をいただくことがあります。
そういったご意見を頂いた時に「ですよねー」って思っています。笑
自覚はしています。
そしていつもそのラインで葛藤は続けています。
他の団体さんの子供向けコンサートの様子を見ていると
「あー子どもたちが喜ぶように楽しそうにステージ作っているな―」って思うわけです。
そして自分の団体の演目を改めてみると
「なんか・・・独特・・・・」
って思っています。だから自覚がないわけじゃないんです。笑
ただ、これは私の持論ですが
子どもたちにとってはどんな曲であっても
子供向けの曲と一般的に言われていようが、いまいが、ほとんどがはじめて出会う曲がほとんどなのです。
子供が好きだという曲を
大人が決めつけてはいけないのではないか?と思っていたりします。
ピアノの嘉山晶子お姉さんは幼少期から短調の哀しい雰囲気の曲が好きだったそうです。
もちろん、子供向けといわれる童謡などはメロディもシンプルで
覚えやすかったりするし、そういった意味では子供が歌いやすいというのはあるかもしれません。
ポップで乗りの良い曲だと子どもたちもノリノリで楽しめたりすることは私もよく知っています。体を動かしたり、音楽に乗れるって本当に楽しいですよね。
だからといって全部がそうである必要は本当にあるのか?
出会いの数、経験値が増えてきた時にどう感じるかまた変わってくるのではないか?
知っている曲だけ聴き続けても経験値は増やせない。
と考えているわけです。
人間の感情は楽しいだけではなく、音楽は様々な感情を表現しています。
少々わかりにくくてもそういう様々表現にふれて、
「なんか怖い」「なんか悲しい」「なんか楽しい」
というような漠然とした感情を感じるのもまた子どもたちにとっては経験の一つになるんじゃないかなと思っています。
そんな体験もして欲しい、でも楽しんでほしいという思いの間でいつも葛藤していたりします。
親御さんが、単純に集中力がもたない問題というのに直面してしまうというのはあるかと思います。
それに関してはどうにかできないかまだ研究段階でございます。
休日公演では映像をつかったりすることで少し緩和できるかなと思っていますが
平日公演はまだまだ視覚的な表現を色々考えていきたいと思っています。
私が9歳の時に連れて行かれた映画の1つに「アリオン」というアニメがありました。
これ、概要を見ていただくとわかると思うのですが、結構複雑でストーリー全く覚えていません。笑
なぜ、私の母親は9歳の私にこれを私に見せようと思ったんだか・・・。
と、思ったら
9歳の息子に「君たちはどう生きるか?」を先日見せてしまった自分がいたりして・・・
(音楽はどちらも久石譲さんですね・・・)
なのですが、世界観はとても好きでした。(うちの子は難しかったとしか言いませんでしたが)
私、多分小学校3,4年生頃「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」という映画が大好きで、家にあったビデオをひたすら見続けている子でした。うる星やつら自体は比較的コメディ色の強いアニメではあるのですが、この映画はこれまた独特な世界観で、今にして思えばそういう片鱗があったので連れて行ったのかもしれません。
難しくても子どもたちなりに受け取れることがあるのでは?
そしてそれが感性の伸びしろになっていくのではないかと思っています。
先日もご紹介したオンライン作品展に送ってもらった作品をみていると
ちゃんと様々な事を受け取ってくれていると嬉しく思いました。
作品展に作品を送ってくれたお子様は絵によるアウトプットが得意なお子様で
他のアウトプットが得意なお子様の中にもきっと何かが届いていると私は信じています。
で、それと同時にやっぱり私達のお客様はお子様だけではなく
一緒にご来場いただくママ、パパ、おじいちゃん、おばあちゃんもお客様なので
大人の方にも見応え、聴き応えがあり、楽しんでいただけるように作りたいという気持ちがあります。
ただ楽しかったーというだけではなく、ちゃんと感動できるものをお届けしたいと思っています。
だから、アンケートで「涙が出ました」「感動しました」っていただくと心のなかでガッツポーズしています。笑
なので、大人は大人なりに、子供は子供なりの楽しみ方ができる演目づくりを目指しています。
もちろん、お子様が嬉しいのが嬉しいので子供向けのものを作って欲しいという皆さんのお気持ちもわかっているのですが、これはプロとして、お客様への提案で、同じものを観たり聴いたりして、お互いがそれぞれ楽しめたものになった時に、その作品を通じて何かお互いの違いや、感じることの違いを知るきっかけにもなるのでは?と思ったりもします。
例えば、このあきこお姉さんの「鐘」に関しても子どもたちにとっては「怖い」と感じるかもしれませんが、大人にとっては「かっこいい」と感じるかもしれません。そんな感性の違いを感じてもらえるのも面白いのではないかなと思っています。
私にとってはジブリやディズニー作品ってそういう作品づくりをしているので、それを目指して頑張っていきたいと思っています。
長くなりましたがこのようなちょっとむずかしい曲もプログラムしていたりします。
(この曲が出てくる所をスタッフの皆さんからは”内田ゾーン”と呼ばれています。)
ロビーに出てくるお子様が多くなる時間帯です。(本当にすいません。)
全部がこんな感じではありませんので
COCOHE初めての方はあまり身構えないでください。笑
これで身構えてきたら
思っていたより子供向きだったなと思っていただけるはずです。